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2010年9月、社長からのヘッドハンティングでコンサル会社の役員になる。
今までのセオリーからかけ離れていながらも、
短期間で成果を出すことができることが評判を呼び、
コンサルティングのクライアントがどんどん増え、
会社は急成長を遂げる。
その一方で私は、
実力や実績ではなく、やる気を買ってくれての役員登用だったため、
役員になってからの最初の1年間は常にクビへの恐怖と戦いで、
昔から何かで突き抜けたことも、1番になったことがない自分が、
どうやったら会社の役に立つことができるんだろう?
と常に自分を活かせる道を模索しながら毎日を過ごしていた。
あ、あと、そもそも大して成果の出てない私が、なぜ役員になれたのか?
それには秘密がある。
そんな当時の私が意識した「弱者の仕事術」を少しだけ紹介すると、
・社長じゃなくてもできる雑用を買って出る
その当時役員登用されるまでは社長が一人で経営していたので、
契約書の製本や、懇親会会場の手配、運営など、
社長じゃなくてもできる作業を社長が一人で行っていた。
そこに私は目をつけ、社長へその仕事を私に手伝わせてもらえるよう打診した。
これにより、コンサルを受ける以外にも社長に連絡をする口実ができ、
社長と過ごす時間が増え、これを機にどんどん社長の仕事を奪って(引き受けて)いくことで、
社長から見て、私は必要(使える)な人間だと感じてもらうことに成功した。
・みんながしたくない仕事を買って出る
コンサルティングサービスを受講するクライアントが激増したことで、
週に一度セミナー(グループコンサル)を開催することになった。
そこで私は、セミナーの司会、運営を買って出た。
理由は簡単。多くの人は人前で話すことに抵抗感を感じるからだ。
かく言う私も当時人前で話すことが苦手だったし、
可能な限り、人前で話すことなんて避けて通りたかった。
ただし、それだけ多くの人間が苦手意識を持ってて、
やりたくないことならば、避けて通りたいと思うことならば、
一度そのポジションを獲得することができれば、
ずっと自分にその役割が回ってくると言うこと。
つまりビッグチャンスなんだ。
これを機に私は運営や司会から始まり、
いつのまにか毎週のセミナーの講師をするようになった。
ちなみに実力があって手を挙げた訳ではないので、
もちろんスピーチやプレゼンのレベルは最低最悪笑
毎週セミナー後に社長へフィードバックを依頼し、
いつもクソミソにダメ出しをもらって、
必死にそれを翌週までに改善すると決めて、
また翌週チャレンジ→ダメ出し→改善と
PDCAサイクルを回し、徐々に力をつけていった。
おかげで、セミナーをはじめて数ヶ月後には、
「おしゃべりクソ野郎」の称号をもらうまでに成長した笑
・仕事の質で勝てないなら手数で勝負する
私が働いていたコンサル会社は
「悪魔の給与システム(と呼んでいた)」を採用していた。
毎週役員6人で一週間の仕事っぷりをプレゼンし、
その中で素晴らしい仕事をしたと思う人間に投票し、
その投票数で給料が決まると言うシステムだ笑
ちなみに投票数
・1位は給料50%アップ
・2位3位は変わらず
・4位5位は給料が20%マイナス
・ビリは3ヶ月連続ビリになるとクビ
と言うシステムだった。まさに悪魔的笑
そんな恐怖の中で戦っていく訳だが、
他の役員と比べて当時の私はあまりに才能も実力もなかった。
同じことをしても他の役員に全く敵わないのだ。
同世代が相手なのに、本気で挑んでも勝てない。
他の役員に勝てなくて部署移動をさせられたり、
「社員のお昼ご飯を作って」と社員食堂が仕事になったりもした。
この時は本当に悔しかった。
ただし、ライバルたちは、
私よりも優秀なキャリアを持ってるメンバーばかりで、
才能があるにも関わらず努力も怠らないと言うスキのなさ。
いつも「サボれ!」って心の中で念じてた笑
で、そんなやつらに勝とうと思ったら、
質ではなく手数で勝負するしかない!と戦い方を変えた。
この時のクビへの恐怖から必死に自分の活路を見出そうとした経験は
今の自分を形成する礎になった、本当に大切な時間だったと思っている。
▼ちなみに実力も実績もない自分の価値を高めるために意識、努力したことはこちら
・社長から仕事をもらい、社長と過ごす時間を増やす
・仕事はもらえるのを待つのではなく、見つけ、獲りにいく
・仕事の質で勝負できないなら数(種類)で圧倒する
・みんながやりたくない仕事=自分の絶対領域になる
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