この前、京都に行った時に京都で有名な天ぷら屋「天ぷら松」に行って来た。
今回で2回目。
松は京都ではかなり有名な天ぷら屋なんだけど、
ここの素晴らしいところは伝統と創作を兼ね備えたバランス感覚。
基礎、基本、伝統、歴史を守りながらも、
クリエイティブに富んだトリッキーかつ挑戦的な料理を出してくる。
それこそ、この1番最初の写真なんかはまさに伝統と創作を象徴するような一皿。
これは鮎なんだけど、
鮎の塩焼きに蓼酢(たでず)を添えるのは王道の食べ方。
ただ松では稚鮎を春巻き風にして、
蓼酢に鮎の卵やきゅうりを混ぜたソースに浮かべた。
ちなみに皿は魯山人。
これとか鮎を扱ってる職人が見たらブチギレそうな一品(笑)
でもこれがマジで美味い!!!
そんで、他の料理も普通の天ぷら屋では出さないようなトリッキーなものばかりなんだけど、
どれもバカ美味!
一見イロモノにも見えるものばかりにも関わらず、
なぜ、これほどまでにレベルの高いものが作れるのか。
それは途方もない時間、伝統を守り、基本を続けてきた職人による、伝統を再定義した一皿だから。
歴史、伝統、基本を押さえてない人間が思いつきで作っただけでは、絶対にこうはならない。
基本がない人間が適当なアイディアを出すのは簡単。
逆に基本を忠実に守り続けることも出来る。
ただ散々基本を守り抜いてきた人間が、その伝統を破って新しいものを生み出すというのは、今までの自分や先人に中指を立てる行為みたいなもんで、下手なもんを作ったら「基本から外れるからそうなるんだ!」とバカにされる訳だから簡単に出来ることではない。
ただ、
王道だけでは新しいものは生まれない。
邪道だけでは本質的なものは生まれない。
王道と邪道の狭間にこそ、
既存の価値観をぶっ壊してくれるようなヤバいものが生まれる可能性がある。
松の料理は、どれも既存の価値観をぶっ壊してくれる他では食べれない物ばかり。
だから伝統の街京都においても食通達を唸らせ、評価されてるんだろう。
京都に行ったら松行ってみてください!オススメです。また来年行こっと!
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